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Tuesday, July 20, 2021

ソフトボール日本代表、福島入り 五輪7月21日初戦 - 福島民友

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 東京五輪のソフトボールは全競技に先駆け21日午前、福島市のあづま球場で始まる。前回実施された2008年北京五輪に続く金メダル獲得を狙う日本代表が19日、福島入りし、球場近くで非公開練習を行った。県内での五輪競技開催は初めて。「復興五輪」の大会理念の下、国内聖火リレーの出発地ともなった本県で世界最高峰のスポーツの祭典が幕を開ける。

 日本代表は午前9時すぎに東京駅のホームに到着すると、記念撮影をするなど終始リラックスした様子だった。1両を貸し切った新幹線でJR福島駅に到着。駅ではボランティアや警備スタッフの誘導で混乱なくホテルに向かい、午後1時ごろからあづま総合運動公園内の軟式球場で練習に汗を流した。

 ソフトボールは野球とともに追加種目として3大会ぶりに復活。17年3月に、一部試合があづま球場で行われることが決まった。県は老朽化が目立つ球場の改修に着手。高校野球で数々のドラマが繰り広げられた黒土と天然芝のグラウンドは、プロ野球の球場などと同じ全面人工芝に張り替えられた。

 日本代表は開幕戦でオーストラリアと戦う。22日を含めあづま球場では計6試合が行われ、日本代表は22日にはメキシコと試合をする。開幕に先立つ20日には日本とオーストラリア、メキシコ、米国、カナダ、イタリアの全6チームが球場で公式練習を行う予定だ。

 あづま球場で行われる野球・ソフトボールは上限7150人の観客を入れて実施される予定だったが、新型コロナウイルスの感染拡大を理由に一転して無観客となり、混乱が広がった。

 球場付近はすでに厳重な警備態勢が敷かれている。準備は着々と進められ、開催を待つばかりとなっている。(坂本龍之)

 「復興五輪」強い思い胸に

 ソフトボールの日本代表は21日、オーストラリアとの開幕戦に挑む。エースでチームの精神的支柱でもある上野由岐子(ビックカメラ高崎)は「復興五輪として福島の地でスタートする意味を考えてきた。グラウンドで自分たちの全てを出し切り、熱い思いを伝えたい」と決意を口にする。

 選手は代表戦や日本リーグの試合であづま球場を使用し、「復興五輪」の思いを深めてきた。捕手の清原奈侑(日立)は、所属チームの活動で郡山市を何度も訪問。子どもたちが被災した悲しみを表に出さず、ソフトボールをけなげに楽しむ姿に「自分自身も小学生から学んだ。楽しむことが元気につながると思った」と言葉に実感を込める。

 昨季まで日立に所属していた主将の山田恵里(デンソー)は「五輪が福島で行われることで、自分たちがこれまでもらったものを返せる。東京五輪だが、福島でやるということはありがたい」と語ってきた。

 ソフトボールは投手力が勝敗を左右する。注目は上野と藤田倭(ビックカメラ高崎)の二枚看板。金メダルは世界ランキング1位の米国と2位の日本の争いが予想される。上野は「競技への向き合い方が成長した。心の強さと体の準備は万全。覚悟を決めてマウンドに立つ」と述べ、藤田は「120%の力を出したい」と必勝を誓った。

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