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Sunday, August 14, 2022

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赤星工業、幅と質の「ハイブリッド技能」の習得

22/08/15

 赤星工業(千葉県市原市、伊藤広一社長)は、非鉄金属・特殊溶接材料の溶接をはじめとする高度な加工技術を蓄積。約70人の溶接士がJISのアルミ・ステンレス溶接資格を中心に1000件を超える溶接関連の技能資格を取得するなど、多くの溶接材料を取り扱うため、一人の溶接士が複数の溶接方法と様々な母材や姿勢の溶接に対応可能な「ハイブリッド」の溶接技能を有している。同社の溶接技能は幅広さに加えて、軽金属溶接協会の主催する全国軽金属溶接技術競技会で多くの優勝・入賞選手を輩出し、昨年開催の第47回同大会でも同社の大木氏が第1種の部で優勝するなど質の面でも卓越する。幅と質を兼ね備えた溶接で時代のニーズに応える「ものづくり」を実現している。

 同社が溶接する材料はステンレス、アルミニウム、チタンなどの軽金属や非鉄金属に加えて、銅、ニッケル、ジルコニウム、タンタル、ニオブ、マグネシウム、など溶接難易度が高く、流通量の少ない工業用金属におよぶ。
 また、核融合実験設備の一部であるサーマルシールドと呼ばれる装置、橋梁点検用のアルミ製の台車、LNG船用タンクのアルミ部材など生産品の用途や産業分野も多岐ににわたり、それぞれの要求資格や検査項目、施工条件、品質レベルなども幅広い上に、高い専門性が求められる。
 そのため同社では一人の溶接士が複数の溶接方法を取得しており、JISのステレンス、アルミニウム、チタンの溶接資格だけでも溶接士1人につき、平均4つ以上、関連資格を含めると約70人の溶接士が1000件を超える技能資格を取得する。
 また、同社では資格取得だけでなく、日頃より、技能尊重の社風が醸成されており、全国軽金属溶接技術競技会へも積極的に社員が参加し、多くの優勝・入賞した実績を誇るほか、2010年には黄綬褒章(アーク溶接工)受章者を輩出するなど一人一人の技能水準が高いのも特徴だ。
 取締役・富津工場製造部長の浅見秀行氏は「他の溶接事業所で溶接加工が難しいとされる材料でも当社であれば対応可能とユーザーから頼りにされている。その信頼に応えてきたのが、当社の溶接を中心とした技能と技術であり、当社の溶接士も非鉄金属と難溶接材料溶接のスペシャリストとしての自負を持って技能向上に邁進している」と語る。
 同社では新入社員の段階での技能教育にも傾注しており。4月に入社してきた新入社員に3ヵ月で業務に必要となる安全教育や各種技能資格の習得を目指す教育を基本方針としている。7月には同社の基礎業務に必要となる溶接技能評価試験の受験資格が得られるため、最短の受験日に申し込みを行い、8月には複数の技能資格を有する溶接士に成長する。
 同社では平均年齢約36歳と製造業の現場としては若い力が芽吹いており、昨年開催された第47回全国軽金属溶接技術競技会第1種の部で優勝した大木氏も33歳だ。
 新入社員教育で資格取得に注力する意図について浅見氏は「当社では溶接資格を取得してなければ本溶接の業務には携われない仕事も多い。当社に入社する社員はものづくりが好きな若者が多く、ものづくりの醍醐味や奥深さを早く知ってもらうためにも業務に必要な資格の早期取得を奨励することで、携わる仕事の幅を広げてもらいたい気持ちがある」と語る。
 その上で「実際の生産品の溶接で成功した経験が自信になり、さらなる高みを目指すようになる。仮に失敗しても次に失敗しないために何をすれば良いのか考えるようになる。それが自ら技能や技術を高めていく教訓になる」と浅見氏は述べた。

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