Pages

Friday, November 19, 2021

【ビジネス解読】実を結ぶTSMC誘致 成否は産業用半導体の需要 - 産経ニュース

takmaulaha.blogspot.com
TSMCの新工場建設が予定され、整備が進む工業団地周辺=11月10日午後、熊本県菊陽町
TSMCの新工場建設が予定され、整備が進む工業団地周辺=11月10日午後、熊本県菊陽町

半導体世界最大手、台湾積体電路製造(TSMC)の日本工場が実現に向け動き出した。〝半導体の巨人〟の初進出に、日本政府は約8000億円の初期建設費の半額程度を補助することを検討している。経済安全保障上の重要性が増す半導体の国内供給体制が整備されることになるが、巨額の国費投入は市場の公平性をゆがめるとして韓国などが世界貿易機関(WTO)に訴え待ったをかける観測も浮上する。半導体産業の復活は容易にいかなそうな面もあるが、まずは新工場の成否を左右する需要拡大に注力することが重要だ。

TSMCは、注文を受けて生産だけを担う「受託製造」企業で、生産に特化することで技術力を高め、顧客を獲得してきた。かつて日本は世界シェア(売上高)の50%超を占める半導体強国だったが、主要顧客だった電機メーカーの失速に加え、設計から生産までの工程を複数の企業が分業し、効率を高める流れに乗り遅れて衰退した。現在の世界シェアは10%程度にすぎない。

競争力の低下に伴い、技術力も後退。開発レースで世界の先端から大きく出遅れ、半導体が経済・軍事の両面で「戦略物質」となる中、最新の製品は多くを輸入に頼るという状況だ。欧米は半導体関連に約5兆~約18兆円を投じる方針を表明、生産体制の強化を急ぐ。先端技術がない日本にとって半導体産業の自力再建は難しく、他国同様に補助金政策で海外勢を招き入れた方が時間的に得策というのが産業界でのおおかたの見方となっていた。

Adblock test (Why?)


からの記事と詳細 ( 【ビジネス解読】実を結ぶTSMC誘致 成否は産業用半導体の需要 - 産経ニュース )
https://ift.tt/3FypZqt

No comments:

Post a Comment