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Monday, June 28, 2021

【宝塚記念】クロノジェネシス牝馬初GP3連覇!いざ10・3凱旋門賞へ - スポーツニッポン新聞社

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<宝塚記念>ウイニングランを行うクロノジェネシスと馬上でガッツポーズのルメール(撮影・亀井 直樹)
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 これぞ正真正銘のグランプリホース!27日、阪神競馬場で行われた「第62回宝塚記念」は、ルメールに導かれたクロノジェネシス(牝5=斉藤崇)が、圧巻の末脚を披露。宝塚記念の連覇と同時に昨年の有馬記念を含むとグランプリ3連覇を成し遂げた。さあ、夢は世界へ。秋はフランスに渡ってG1凱旋門賞(10月3日、パリロンシャン芝2400メートル)での勇姿が期待される。

 勝者を決めかねるように、仁川の空はさまざまな表情を見せた。昼を過ぎて細かい雨が落ちたと思えば、9R発走時には夏を思わせる青空。そんな中でもクロノジェネシスが牝馬初のグランプリ3連覇へ突き進んだ。

 ユニコーンライオンが逃げてレイパパレの2番手は想定内の並び。クロノジェネシスは絶好の4番手。折り合いを付け、悠々と運ぶ。直線は前2頭を射程圏に入れる形。ルメールの左ステッキが一発、また一発とうなる。瞬時に反応、一気に加速する。堂々と先頭へ。拍手に包まれる。2馬身半差を付け、G14勝目を決めた。

 主戦の北村友一が落馬負傷、ルメールは今回が初コンビとなった。「ボクもケガをしたことがあるし、友一クンの気持ちはよく分かっています。あなたのおかげでG1を勝てました」。そう前置きして、自身初の宝塚記念Vを振り返った。

 「よく彼女の隣で競馬をしていましたから。乗ったことはなかったけど、彼女のことはよく分かっていました。レイパパレの後ろ、いいポジションが取れました」
 日々の観察を通して、未知の不安を埋めた。8、9、11Rと芝のレースを3連勝。馬場も完全に掌握していた。クロノジェネシスにとっては初の海外遠征帰り。調整に苦労もあった。管理する斉藤崇師は収穫も交えながら、連覇への道のりを語った。

 「ドバイ帰りで不安要素もありながら、勝てたことにホッとしています。帰国してよくここまで戻ってきたなと。帰ってきてから精神的にドシッと落ち着きが出ました。競馬に関しては何も言うことがないです」

 落ちた体重を500キロ前後まで回復させ、栗東トレセンに戻ってきた。この日の馬体重は国内戦ではデビュー以来最高の478キロ。勝った昨年から、さらにパワーアップした。すでに凱旋門賞への登録を済ませており、秋は世界の大一番へ。気運は高まっている。所有するサンデーレーシングの吉田俊介代表は「フランスに行きたいです。こういう馬で行きたいと思っていました」と前向きに話した。

 ルメールもフランスへの馬場適性にOKサインを出した。「馬場が悪くても問題ないし、フランスの競馬も合うと思います。こういう馬でトライしないといけない」。競馬ファンが恋い焦がれる“10・3”決戦。日本のトップスターが仁川からパリロンシャンへ――。異国で主役の座へ駆け上がる日を、楽しみに待とう。

 ≪GP3連覇の軌跡≫20年宝塚記念では道中7番手を追走した2番人気クロノジェネシスがやや重のぬかるんだ馬場も苦にせず、4角で馬なりのまま先頭。直線で鞍上・北村友が追いだすと、後続を突き放して独走態勢に入った。2着に流れ込んだキセキにレース史上最大着差となる6馬身差をつけての圧勝。1番人気サートゥルナーリアは伸び切れずに4着止まり。

 20年有馬記念でG1で初めて1番人気に支持されたクロノジェネシスは北村友の手綱に折り合いながら後方待機。向正面から徐々に進出し、直線半ばで先に抜け出したフィエールマン(3着)をかわすと、猛追するサラキア(2着)を首差抑えて優勝。前年のリスグラシューに続く史上2頭目の牝馬同一年グランプリ連覇を達成した。牝馬のワンツーはレース史上初。

 ◆クロノジェネシス 父バゴ、母クロノロジスト(母の父クロフネ)16年3月6日生まれ 牝5歳 栗東・斉藤崇史厩舎所属 馬主・サンデーレーシング 生産者・北海道安平町のノーザンファーム 戦績15戦8勝(重賞6勝目) 総獲得賞金11億2925万5400円(海外含む)。馬名の由来は母名より+創世記。

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