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Sunday, November 26, 2023

三ツ星ベルト、自動車用は増加したが一般産業用が減少 - ゴム報知新聞NEXT

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 三ツ星ベルトの2024年3月期第2四半期(4~9月)業績は、自動車用ベルトの販売は増加したが、一般産業用やOA機器用が減少したことで減収減益となった。

 11月20日開催の決算説明会で池田浩社長は「当社は2021年、2022年に製品値上げをした。そのためユーザーの買い込みがあり、市中在庫が積み上がり、この上期は販売が減少した」と説明。また自動車用に比べ利益率の高い一般産業用の売り上げ減少が利益を押し下げたという。

 売上高は420億2,800万円で前年同期比1.3%減、営業利益が41億3,700万円で同10.0%減、経常利益が56億1,100万円で同2.1%減、純利益が35億9,300万円で同8.3%減だった。

 営業利益の変動要因としては、増益要因は、工場の稼働減による労務費・人件費の減少で3.7億円、海上輸送価格の下落など物流コスト減により5.5億円、為替の影響で1.7億円、その他で8.4億円。減益要因は、売上高減少で6.4億円、売上構成の影響で16.3億円、原材料価格の影響で1.2億円。

 セグメント別にみると、国内ベルトは売上高が138億7,700万円で同2.9%減、営業利益が39億5,000万円で同16.4%減。自動車用ベルトは前期の半導体不足による減産からユーザーの生産が回復したことで増収。一般産業用ベルトは金融端末向けの受注は好調だったが、射出成形機や工作機械などの落ち込みによって減収。搬送ベルトは食品工場向け補修ベルトの販売は好調だったが、物流業界向けが低調だったため減収。合成樹脂素材は半導体製造装置・液晶製造装置の生産減の影響で減収となった。

 海外ベルトは売上高が224億2,400万円で同4.1%減、営業利益が13億5,200万円で同43.7%減。自動車用ベルトは欧米での四輪車用の新規需要獲得により増収。また、アジアでも自動車メーカー組み込み向けが順調に推移したことから増収。一般産業用ベルトは、アジア、中国および欧州での市況悪化により減収。また、OA機器用ベルトは、顧客の減産で減収となった。

 建設資材は売上高が31億100万円で同44.9%増、営業利益が2億5,700万円(前年同期は5,600万円の損失)。建築防水部門は酷暑により工事の進捗が遅れたため減収となったが、土木遮水部門は廃棄物処分場などの大型物件の工事が進んだことで増収となった。

 エンジニアリング ストラクチュラル フォーム、電子材料、仕入商品などが含まれるその他は売上高が26億2,400万円で同4.6%減、営業利益が7,200万円で同24.1%減。日本国内および中国向けの電子部品需要が低迷し電子材料が減収となった。

 ベルト事業の売上高は363億200万円で同3.6%減。内訳は自動車用が193億1,600万円で同2.8%増、一般産業用が118億900万円で同11.9%減、OA機器用が13億7,200万円で同15.1%減、搬送ベルトが22億3,600万円で同5.0%増、合成樹脂素材15億6,900万円で同9.4%減。

 2024年3月期通期業績は、売上高845億円で前期比1.9%増、営業利益91億円で同0.8%増、経常利益93億円で同11.2%減、純利益71億円で同0.4%増を見込んでいる。

 池田社長は今後の見通しについて、「市中在庫がこの上期で解消すると思っていたが足元はまだ重い。中国の景気が悪くて設備投資が進んでいないためだ。また、パソコン、スマートフォンが世界的に売れていないため、その部品を作る射出成形機が売れていない。当社は射出成形機向けが多いため影響が出ている。市中在庫の解消は、第3四半期はまだで、第4四半期や来期になるかもしれない。それによって今後の業績は変わってくる」と語った。

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