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Thursday, March 31, 2022

コンテック、産業用PC「VPC-5000」にRHELクローン「MIRACLE LINUX 8.4」搭載モデル | IT Leaders - IT Leaders

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[新製品・サービス]

サポートが切れたCentOSの代替手段として提供

2022年4月1日(金)日川 佳三(IT Leaders編集部)

コンテックは2022年3月29日、工場向けコンピュータ「VPC-5000」シリーズのラインアップを拡充し、新たに「MIRACLE LINUX 8.4」(サイバートラスト製)をプリインストールした製品を開発したと発表した。同年4月中旬に受注を開始する。これまで工場向けコンピュータのOSにCentOSを採用していた企業に向けて、CentOSと同等に利用可能な環境として提供する。

 コンテックは、産業用PC「VPCシリーズ」(記事執筆時点で17機種)を販売している。特徴は、工場で使うことを想定し、信頼性と耐久性に注力している点である。コンテックによると、ユーザーの多くは、VPCで動作させるOSの選択として、安定性に定評がある「CentOS」を採用してきた。

 今回、VPCシリーズの1つでミッドレンジクラスに当たる「VPC-5000」(写真1)に、「MIRACLE LINUX 8.4」(サイバートラスト製)をプリインストールしたモデルを用意した。OSの選択肢は、「なし」を除けば、「MIRACLE LINUX 8.4」、「Windows Server IoT 2019 Standard」、「Windows 10 IoT Enterprise 2019 LTSC 64-bit」の3つになった。

写真1:工場向けコンピュータ「VPC-5000」シリーズの外観。ミドルタワー/ラックマウント型で運用する(出典:コンテック、サイバートラスト)写真1:工場向けコンピュータ「VPC-5000」シリーズの外観。ミドルタワー/ラックマウント型で運用する(出典:コンテック、サイバートラスト)
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 背景には、CentOS ProjectがRed Hat Enterprise Linux(RHEL)クローンとして提供していたLinux OS「CentOS 8」のサポートが2021年12月31日で終了し、「CentOS 7」についても2024年6月30日でサポートが終了するという事情がある。以降は新バージョンのリリースはなく、既存のCentOSに重大な脆弱性が発見されても修正パッケージは提供されず、サイバー攻撃の被害を受ける可能性が高くなる。

 コンテックとサイバートラストは、産業用PCにこれまでCentOSを採用していた企業に向けて、CentOSと同等に利用可能な環境として、MIRACLE LINUX 8.4プリインストールモデルを提供する。新規導入のほか、CentOSシステムからのリプレースにも適する。エッジAIサーバー、科学技術計算、画像認識AI(自動検査)などの用途を想定している。

 なお、今回CentOSの代わりに用意したMIRACLE LINUXは、CentOS同様に、Red Hat Enterprise Linux(RHEL)のソースコードをコンパイルしたRHELクローンである。MIRACLE LINUXのバージョン8.4からは、CentOSの代替として使うことを想定し、無償化して提供している(関連記事サイバートラスト、RHELクローン「MIRACLE LINUX 8.4」を無料化、サポートを別売に)。

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