日南市渇水で11年ぶりにダム放流を実施 農業用と工業用の水不足が懸念・宮崎県
3/9(水) 18:20
日南市では、農業用と工業用の水不足が懸念されるとして、市内にある2つのダムで渇水対策のための放流が始められました。
渇水対策で2つのダムの放流が行われるのは11年ぶりで、地元のコメ農家やスイートピー生産者に水不足の影響が広がっています。
(丸山敦子記者)
「早期水稲が盛んな日南市のこの地区では今の時期、ほとんどの田んぼに水がはってあるということなんですが、こちらの田んぼには水がまだありません」
早期水稲の生産が盛んな日南市の風田地区。来週には田植えを控え、その準備のために水を張る時期ですが、中にはカラカラに乾いた状態の田んぼも・・・。
多くの農家で広渡川からまかなう農業用水が不足しているということです。
(東郷土地改良区風田地区 下田哲生理事)
「1か月前くらいから、雨が降らないということで、ちょっと厳しいかなと。早期水稲の苗は来るので、それに間に合わさないといけないので、今ぎりぎりの状態でやっています」
日南市深瀬の、8日までの1か月に降った雨の量は、平年のおよそ4割に満たない38ミリでした。
気象予報士の野田さんは・・・
(気象予報士 野田俊一郎さん)
「宮崎県内、冬はもともと雨が少ない季節になる。だいたい2月後半くらいから前線の影響で雨が降る日が増えるのもあるが、今年はそういう状況が、今のところないのが(特徴として)ひとつある」
日南市は、農業用と工業用の水不足が懸念されることから、県にダムの貯留水の放流を要請。
これを受け、県は、8日までに市内の日南ダムと広渡ダムの放流を始めました。
(太陽農園 野崎智光さん)
「(水が)いつか出るかなと思っていたんですけど、あまりにも期間が長いから、問い合わせてみたら広渡川の水がそもそもないんだということで」
こう話すのは、およそ30年間スイートピーの生産をしている野崎智光さん。今が出荷の時期のスイートピーは品質を保つために毎日、大量の水が必要ということですが・・・。
(野崎智光さん)「(バルブをひねってみて)・・・出ない。出ないのでポンプで水を吸いだしてみようと思うんですが・・・。出ない。普通だったら、ドバーと出るんですよ」
また、風田地区では、5つあるため池のうち3つが今、工事のために機能しておらず、広渡川の渇水は深刻な問題で、中には、水道水でまかなっているコメ農家もいるということです。
(野崎智光さん)
「30年くらいやっているけど、ここまで水がないという状況はなかったような気がするな、記憶の中では」
今後の雨の見通しについて気象予報士の野田さんは・・・
(気象予報士 野田俊一郎さん)
「今のところ月曜日ごろに雨が予想されている。この雨が低気圧の進路によってはしっかりと降るが、低気圧の進路次第ということ。どれくらい降るかは低気圧の進路で変わってくると思う」
2つのダムの放流期間は、県が関係機関と協議し検討することにしていますが、10日分ほどしかないということで、関係者は恵みの雨を待ち望んでいます。
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