ニトロなどが爆発か、旭化成関連工場で事故 産業用火薬を製造 - ITpro

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　2022年3月1日13時50分頃、火薬類を製造する旭化成のグループ会社、カヤク・ジャパン（東京・墨田）の東海（とうみ）工場（宮崎県延岡市）で爆発があった。同工場は土木工事や花火に使用する火薬を製造している。

　爆発は火薬の製造工程の1つを担う「第一洗浄工室」という建屋で発生した。火薬製造では、誤爆などを防ぐために不純物を取り除く洗浄工程がある。第一洗浄工室には、不純物を取り除いた後の「ニトログリセリン」と「ジエチレングリコールジナイトレート」という2種類の原料をタンクに保管していた。次の工程に進むために、原料をタンクから取り出して計量し、運搬する作業も同所で行っていた。事故の原因は「関係当局の調査中」（同社）。

カヤク・ジャパン東海工場の全体図と事故発生箇所

（出所：カヤク・ジャパン）

第一洗浄工室での作業

（出所：カヤク・ジャパン）

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　カヤク・ジャパンは、同月1日20時時点で同社社員1人が安否不明、旭化成グループ社員1人が負傷したと確認した。周辺住民への影響について、「約50件の住宅や公共施設でガラス窓やシャッターが破損した」（同社担当者）という。

　工場への物的被害について、同社担当者は「公的機関の捜査中で、会社関係者も立ち入れず、詳細は分からない」とするものの、「報道機関が工場上空から撮影した写真を見ると、爆発で建屋が崩れている」と話す。火災や危険物の流出はなかった。

　カヤク・ジャパンは08年1月に旭化成グループと日本化薬グループの産業火薬部門が統合して発足した。旭化成と日本化薬がそれぞれ50％ずつ出資している。

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