白血病から復帰した池江璃花子(20=ルネサンス)が、24秒91で2位だった。

大本里佳(23=ANAイトマン)に0・16秒及ばなかったが、後半にグッと伸びた。レース後は笑顔を見せながら、少し悔しそうな表情も見せた。

予選は4組2レーンで登場して、25秒06で同組1着、全体1位で通過していた。予選のレース後は両手を顔で覆って、涙を流すシーンもあった。

「まずは予選で1番通過できると思っていなかったですし、この試合の目標が25秒3ぐらい。それを予選から大幅に更新できて決勝でそれ以上に上げられたことはすごくよかった。すごいハイレベルな試合の戦いで、2位に食い込めたのは自分の成長をすごく感じられたレースかな」

ただ、喜ぶだけではない。勝負への強いこだわり、負けん気をはっきりあらわにした。

「しっかり予選を1番で通過できたのはよかったと思うが、2番。いい結果ではあったのですけど、結局は2番には変わりない。次は1番を狙いたい気持ちで取り組んでいきたいです」と話した。練習から手応えはあったが、「24秒(台)は出るとは思っていなかった」という。もちろん「東京五輪を目指しているとは言いきれない」。あせらず、地道に力を戻していく。

その上で、こうも付け加えた。自己ベストは24秒21。

「まだ泳ぎ初めて1年たっていない状況の中、自己ベストからコンマ何秒の世界に戻ってこられたのは、ものすごくうれしいこと。今までの自分の記録が、もっといけていたのではないかと泳いでいる。過去は置いておいて、これから、さらに上にいけるようにしていきたい」。

池江は、昨年8月にレース復帰してから今大会が4戦目で、1月の北島康介杯から2週間の試合間隔。五輪会場の東京アクアティクスセンターで、試合に出場するのは初めてとなった。

池江は同種目で昨年8月に26秒32、同10月に25秒62とタイムを上げている。なお池江の日本記録は24秒21、東京五輪派遣標準記録は24秒46となっている。

次戦としては東京都オープン(20、21日、東京辰巳国際水泳場)にエントリーしている。復帰後初めてとなる本命種目の100メートルバタフライに出場予定だ。「自信は正直ないのですけど、自分なりに精いっぱい泳げればいいかな」と語った。